ADHDとは?28歳で診断された僕がストラテラの効果と副作用を実証

日本国内では、大人の約2%がADHDと診断されています。職場や家庭に入ってから困難に直面したり、何らかの支障をきたすケースも少なくないようです。診断された場合はしっかりと向き合って治療に励むことをおすすめします。


僕自身、ADHDと診断されたのは最近で、それも実はADHDではなく、昔から気になっていたASD(旧アスペルガー)の診断を受けた際に判明。
あ、そうだったんだという気持ちになり、同じ症状に悩む誰かのためになればと思い、すべてをお教えします。
ちなみに、僕のようにASDとADHDを両方持つ人も少なくなく、ASDの診断を受けた人の約半分はADHDの症状があるとのことでした。
僕自身いちばん困っていることは、ASDの方ですが、こちらの場合は治療方法は現在存在せず、経験をもとに克服するしか現在ないとのことです。しかしながら、オキシトシンというホルモンが、ASD患者に作用するとのことで、現在研究が進められているようですね。
研究に期待しましょう。
さて、本題のADHDですが、これはASDとは違い、投薬による治療方法が存在する、ということです。
これまで苦しんでいたことが投薬治療で改善するって思えば、なんだか光が見えたような気分になりますね。
僕自身は現在、1ヶ月ほど前に投薬治療を開始して、服用に必要な維持量を目指している段階です。

ADHDとは?

ADHDとは、注意欠陥・多動性障害の略称で、正式には AD/HD と表記します。

AD/HD
Attention-deficit hyperactivity disorder

注意欠陥・多動性障害(ちゅういけっかん・たどうせいしょうがい)は、多動性や衝動性、また不注意を症状の特徴とする神経発達症もしくは行動障害である。

引用:wikipedia

ADHDは、1990年代から注目されるようになりましたが、症状としては1900年ごろからデータがあり、最近ようやく診断手順が整理されたとのことです。

ADHDの症状

ADHDと診断された人の多くは、主に「不注意」「多動性」「衝動性」の症状で困ることが多いです。
※症状には個人差があります。

不注意

・仕事などでケアレスミスをすることが多い
・忘れ物・なくし物が多い
・約束や期日を守れない
・時間管理が苦手
・仕事や作業を順序だてて行うことが苦手
・片付けるのが苦手

多動性

・目的のない動き(貧乏ゆすりなど)
・落ち着かない

衝動性

・思ったことをすぐ口にしてしまう
・衝動買いをしてしまう

こまること

僕自身いちばん困っていたことは、衝動性について。
特に女性や上司に対しての失礼が多く、最近ようやく失礼なことは言わないように気をつけています。
例えば女性に「太ったね」とか、あまり綺麗ではない女性芸能人に似ていたら、「●●に似ているね」とか、平気で言っていました。それはあくまでも会話をしているだけで、それは失礼なことだとか、まったく思っていないんです。
不注意については、忘れ物・なくし物が多い、約束や期日を守れない、時間管理が苦手、仕事や作業を順序だてて行うことが苦手があてはまります。
また、 ADHD患者は仕事でミスを繰り返し、精神的に落ち込んだりすることも多いため、うつ病などのほかの精神疾患を併発することも多く、そうなる前に、自分自身や周囲の気付きや適切なサポートが必要になってきます。
本人は、困難を明確にすることで、自分に必要な対処方法を身につけることが大事です。

薬に頼らない治療方法

ADHDの治療方法には、薬を服用して治療する投薬治療のほかに、環境を整えて改善をはかる環境調整・心理社会的治療があります。
まだ診断を受けていない人でも、当てはまるポイントがあるという人はまず、薬に頼らない治療方法をためしてみてください。

用事を先送りにしてしまう場合

急に新しい仕事を振られた場合など今までの作業をほったらかしにして、新しい仕事にとりかかってしまう場合や、職場や学校で複数の作業や仕事がある場合に、どの作業も中途半場になってしまうがちな人の場合、並行作業はやめてまずは作業をリスト化して、優先順位をつけましょう。
アプリやメモ帳にTODOリストをつけ、タスクを明確にしてみるのがおすすめです。わからない場合は仕事の優先順位を聞いたり、期日を聞いたりしてみましょう。

忘れ物・なくし物が多い場合

忘れ物が多い場合は、確認する機会をふやしましょう。そのほか、リマインダー機能を使って、もちものチェックを心がけましょう。
また、なくしものが多い場合は、カバンを持ち歩くようにして、荷物は必ずカバンにいれることを心がけてみてください。
僕自身はなくし物がとにかく多くて、定期券なんて1年に3回なくしたことがあるほどです。財布もよくなくしてしまいますが、日本という国、そして日本の国民性に感謝することが多いです。
飲食店のテーブルに置いていたり、トイレに物をおいていたりすると、高確率でそのまま忘れてなくしてました…

失言が多い場合

思いついたことを思いついたままに言ってしまい、その発言の意図はなに?というような視線でまわりの雰囲気を凍りつかせてしまうような経験がある場合など、いまいちど頭で考えてみましょう。この発言は不用意だなと思う場合は、その発言はやめましょう。
人の会話をさえぎらない、自分の発言の機会をもらってから発言するなど、一呼吸置くことが大事です。

期日や約束が守れない場合

仕事で期日が守れない場合などは、常に仕事の進捗率を頭にいれましょう。
仕事が複数ある場合など、優先順位をつけタスクをこなして、遅れが発生した場合は素直に周りに相談してみましょう。
タスクの予定も立てるようにすれば、進捗率も出しやすいです。

衝動買いがやめられない場合

これ、結構困ります。欲しい!と思った瞬間には気がつけばアマゾンで購入してしまったり、お会計を済ましてしまっていることが多いです。そんな時に効果があったのは、クレジットカードを持たないこと。すべて解約してしまって、現金での支払いにすると、預金残高を見る回数も増えるし、現金なので金銭感覚を正しく保てます。
結婚している人は、家族に財布の管理を託すか、本人は大きな金額を持たないようにして、必ずパートナーに支払いしてもらうようにしましょう。

それでも困難になってしまう場合

これまでのアドバイスを聞いてみても、やっぱりうまくいく人はなかなかいないですよね。
わかってるよ!そんなことって思って、結局できなかったりする場合は、僕も同じですが、投薬治療という選択もあります。

薬による治療方法

投薬治療については、コンサータやストラテラなどの薬がいくつかあるみたいですが、僕の場合はストラテラを服用しています。
薬局の薬剤師に説明を聞いて、さらに詳しい説明の本をもらってので、ストラテラとはどんな薬か説明したいと思います。

ストラテラとは?

ストラテラはADHDを改善するための薬です。いわゆる症状の抑制ではなく、改善の効果が期待できる薬です。依存の心配がなく、継続的に服用ができます。1日を通してADHDの症状が改善することが認められています。
青いカプセルの薬で、効果が期待できるとされている維持量には80mg〜120mgの服用が必要です。服用は2段階かけて徐々に増量して、適切な維持量にします。
以下、処方箋によるストラテラの説明です。

効果効能
不注意が多い、落ち着きがない、唐突な行動をするなどの症状を治すお薬です。
注意事項1
眠気、めまいが起きることがありますので、車の運転や機械の操作は控えてください。
注意事項2
閉塞隅角緑内障の方、重篤な心血管障害のある方は通常服用できません。
後発品情報
ストラテラカプセル40mgに後発品は存在しません。

ストラテラのはたらき

ADHDがなぜ起こるのかは現在もわかっていないようですが、ノルアドレナリンとドーパミンという神経伝達物質が影響をおよぼしていると考えられています。この神経伝達物質を増やすことにより、改善をはかります。

ストラテラの料金

ストラテラは1カプセル40mgなので、効果が期待できるとされる維持量(80mg〜120mg)には、最低でも1日に2カプセルが必要です。
2週間分14カプセルで約3000円ほどだったので、最低維持量の80mgが必要ともなれば、1ヶ月で12,000円ほどになると思います。
ストラテラは比較的新しい薬で、現在ジェネリックも存在していません。

服用期間

ストラテラは一生飲み続ける薬ではありません。まずは1年を目安に、服用することが一般的。
ただし、治療経過には個人差があるため、服用期間も人によってさまざま。
生活上の悪循環が好転し、その状況が維持できた場合、医師と相談してその後の治療の必要性を検討します。

ストラテラの効果・副作用

ストラテラは飲み始めて効果をすぐに実感できる薬ではありません。効果が感じられるまでに数週間から数ヶ月かかることもあり、とくに自分で実感するより、他人が気づくことが多いようです。
僕自身は飲み始めてまだ3週間ですが、効果という効果はまだ実感できていません。
現在は効果が期待できる80mgを服用する前の、ストラテラに慣れるために1日1回、40mgのカプセルを服用している初期段階のため、そもそも期待できないのかもしれません。
しかしながら、人生で初めてストラテラを服用した時、脳が覚醒したかのように集中力が続く感じがありました。ただしその感覚は、3週間飲み続けて最初の1回だけでした。もしかしたら、ただのプラシーボ効果だったのかもしれない。
気になる副作用というと、吐き気や食欲減退、眠気、喉の渇き、頭痛があるそうですが、僕の場合、吐き気、喉の渇きを特に感じます。


この吐き気が相当つらくて、命をけずられているように心臓がどきどきするような感覚とともに、強い吐き気に襲われます。2時間くらいこの症状が続き、お昼ご飯が食べられないほどでした。3時間ほど経過すると収まり、夕方にはもう、まったく平気です。この症状は服用開始3週間で2回ありましたが、あまりにもこれがトラウマで、初期段階の40mgを2週間延長してもらいました。
あとは喉の渇き。口の中や喉の奥がカラカラに乾く感覚がありますが、喉が乾いたら水を飲めばいいくらいなので、吐き気に比べれば相当マシです。
当然副作用にも個人差があるため、すべての人がこのようになるというわけではありません。

まとめ|ADHDと向き合っていくために、治療方法と今後について

僕自身、ASDの診断を受けた時にはじめてADHDが診断されていたため、ADHDという症状にはそれほど生きづらさを感じたことがありませんでした。しかしながらADHDについて調べてみて、これもその症状だったのかと考えることができると、少し気持ちに余裕をもつことができました。
ASDとは違い、ADHDは投薬治療も存在する、治療できる症状です。気持ちを切り替えて、少しづつ向き合って治療に専念しましょう。
僕の場合は今はまだ投薬治療も初期段階ですが、その後の経過についても、ここに記載しようと思います。